書庫

極楽堂鉱石薬店奇譚

それは 
この世のようでこの世に非ず 
過去のようで過去にも非ず
國は日ノ本、世は大正 
見目麗しい鉱石が 煎じ薬とされていた
極楽堂鉱石薬店は 
そんな日ノ本國のとある街で営まれる 
一風変わった石薬屋である

月長石の秘め事

極楽堂鉱石薬店は鉱石薬を取り扱う店で、女主人の極楽院 奈落が祖父からその店を引き継ぎ切り盛りしていた。
ある日、奈落の女学校時代の後輩、千代が偶然子どもを連れて店に訪れる。奈落を慕っていた千代との話に花が咲くが、節々に違和感を感じる奈落。のちに千代とその夫はうまくいっていない事がわかり、奈落は心かき乱される。
そして、奈落と千代は本来タブーとされている女学校卒業後の「エス」−特別な姉妹関係を結ぶ事になる。

読む

ウェヌスの涙

極楽堂鉱石薬店の女主の妹 極楽院由乃は、生家の近くの線路の廃線に伴い学校の近くで姉が営んでいる店に越してくる。その町では、龍神伝説のある湖での女学生同士の心中事件や、不審な男の付き纏い、女学生による真珠煙管の違法乱用などきな臭い噂が行き交っていた。
ある日、由乃は女学校で亡き兄弟に瓜二つの上級生、嘉月柘榴に出会う。誰に対しても心を閉ざし、人目につかないところで真珠煙管を吸い、陰で男と通じていて不良女学生と名高い彼女に、由乃は心惹かれてしまう。だが、彼女には不穏な噂がいくつも付き纏っていた。

読む

得物屋純喫茶「リユミヌー珈琲」へようこそ

ある日、極楽堂鉱石薬店の店主 極楽院奈落は、仕事の帰り道に不思議な純喫茶を見かける。「リユミヌー珈琲」と書かれた看板を掲げたその場所は、異国の雰囲気が漂う変わった店だった。
※仙台市若林区にある実在の喫茶店「リュミヌー珈琲」様をモチーフにしてクロスオーバーさせていただきました。

読む

短編集

末の契り

子どもを身篭った遊女を、くのいちが囲うおはなし。

読む

舞台脚本

準備中